台湾関係の書籍・映画
自由
コロナウイルスが全世界を席巻するなか、いち早くマスクマップアプリを開発。 世界に名を馳せた台湾のデジタル担当相には、逸話が多い。 いわくIQ180、学歴は中卒、独学でプログラミングを学び、シリコンバレーで成功した起業家、1ページ0.2秒で資料を読む、トランスジェンダー、学生運動を支持する無政府主義者――ハンドルネーム“Au”で知られる天才シビックハッカーのすべてを、気鋭の台湾人ジャーナリスト2人が徹底解剖する。特別付録「台湾 新型コロナウイルスとの戦い」収録。 〈オードリー・タンの言葉〉 「天才とみなされない多くの人々には、自分にしかない輝きがある。 天才とみられる多くの人には、自分にしかない闇がある」 「誰でも、最後に行く道は与えられたコースではなく、自分の命の赴く方向なのです」 「人はデフォルトではその人自身なのであって、特定の性別ではない」 「人工知能は永遠に人間の知恵に取って代わることはない」 「うわさは、真実よりも格段に速く伝わる。情報や通信について学んだ者ができることは必ずある」 〈オードリー・タン7つの習慣〉 ・本はほとんどiPad Proで、必ずデジタルペンを使って
1975年、台北。 偉大なる総統の死の直後、愛すべき祖父は何者かに殺された。 戦争中、内戦で敗れ、追われるように台湾に渡った不死身の祖父。 なぜ? 誰が? 無軌道に生きる17歳のわたしには、まだその意味はわからなかった。 台湾から日本、そしてすべての答えが待つ大陸へ──。 歴史に刻まれた、一家の流浪と決断の軌跡。
時代に翻弄され、痛みを抱えながらこの小さな島に暮らしてきた「外省人」と台湾人。“敗北者たち”の声に真摯に耳を傾け、彼らの原点である1949年を見つめ直す歴史ノンフィクション。 1949年、国共内戦に敗れた国民党政府軍と戦乱を逃れた民間人とが大挙して台湾へ押し寄せた。その数ざっと200万。一方、50年にわたる日本の統治期を経て、「外省人」という新たな勢力の大波にのみ込まれた台湾人。互いに痛みを抱えながらこの小さな島に暮らしてきた外省人と台湾人の「原点」を、60年が過ぎたいま、見つめ直す。 抗日戦終了後、休む間もなく国共内戦に投入され、最後は国民党軍の撤退とともに台湾へ逃れてきた軍人とその家族たち。南洋にあった日本軍の捕虜収容所で監視員を務め、戦後、戦犯として裁かれた台湾人。たまたま隣の島へ荷物を届けて、海域を封鎖された漁師―。 本書は、あらがえない時代の流れのなか、限られた運命の選択肢に自らを賭し、必死で生き延びてきた人々の姿を、当時の日記や史料をもとに丹念に描いた歴史ノンフィクションである。と同時に、これまで語られることのなかった〝敗者〟の声を真摯に汲み上げた記録文学でもある。
「国家とはなにか」を考えながら台湾をゆく。台北へゆき、作家の陳舜臣氏とともに官邸へ招かれ、李登輝総統に会う。台北のまちを歩きながら、この地とかかわりあった明治の日本人の名が脳裏に明滅。新竹のシリコンバレー、山中の景勝地・日月潭などを訪れ、嘉南平野にある「烏山頭水庫」で、ダム工事を指導した八田與一の銅像と夫妻の墓碑を見る。高雄から台南へ。大航海時代のオランダ人が建てた赤崁楼とゼーランジャ城を見て、担仔麺を食べながら、彼らの活動ぶりを思い描く。その後に台湾を統治した鄭成功の短い生涯を惜しむ。(連載1993-94)
街路に残る古跡や廟、人びとに愛される名物料理、信仰と祭り――。「美麗島」とも称される台湾に、今も息づく独自の文化。その伝統は一六二四年のオランダ統治以来、鄭氏、清朝、日本、国民党に至るまで、各時代の外来政権との関係によって形作られてきた。本書では、激動の台湾を生きた人びとの視点から、四百年におよぶ歴史をたどる。台湾をより深く知るための案内を豊富にまじえて、多様な文化の魅力を活写する。(2020)
「二十数年前に美食家だと誤解されて以来、こんな質問をたびたびされた。“何が台湾の味なのでしょう?”“台湾の特色をそなえた食べものとは何なのですか?”知っているような気がしつつも、どう答えていいのかは分からなかった。私は台湾の食文化を研究し始め、しばしばフィールドワークにも出かけるようになった。」(「日本語版序」より)現代詩と料理のレシピを融合させた異色の詩集『完全強壮レシピ』により名を馳せた詩人は、十数年にわたり台湾じゅうを食べ歩き、庶民に親しんだ食べものを味わいつくした。土地や店ごとにさまざまに異なる“小吃”の数々から透かし見えるのは、貧しく厳しい日々のなかで生活の平穏無事を祈り勤勉に働いた古い時代の人々の姿であり、ふるさとを思って作った食べもので郷愁を慰めた移民たちの記憶であり、台湾の歴史のなかで起こった文化の混淆と変容の痕跡であった。台湾の味わいを、時に甘やかに、時にほろ苦く描き出し、台湾飲食文学の聖経と評された『味道福爾摩莎』より60篇を厳選。
福建の海商の頭目鄭芝竜を父に、日本女性を母にしてうまれた鄭成功。唐王隆武帝を奉じて父とともに反清勢力を率いることになった若き英雄の運命は。
清朝打倒を決意した孫文は、同志とともに広州で最初の武装蜂起を企てる――。「大同社会」の実現をめざして、世界を翔る若き革命家の肖像。
1867年、台湾南端の沖合でアメリカ船ローバー号が座礁し、上陸した船長以下13名が原住民族によって殺害された。本書はこの「ローバー号事件」の顚末を、台湾原住民族「生番」、アメリカ人やイギリス人などの「異人」、清朝の役人、中国からの移民である「福佬人」「客家」、福佬人と原住民族の混血「土生仔」など、さまざまな視点から、また、移民の歴史、台湾の風土なども盛り込みつつ描いたものである。 「領事、戦争はいけません」――蝶妹 「なんと変わった民族だろう」――ルジャンドル(アメリカ駐厦門領事) 「生番を厳重に処罰して、大清の威厳を高らしむるのだ!」――劉明燈(台湾鎮総兵) 統領埔と社寮とチュラソ、どこも自分の故郷だ。この三か所に暮らす人々の幸福のために努力しよう。瑯嶠全体が子孫の故郷であり、一つの村、一つの部落にこだわる必要はない。――文杰
急速に活気を取り戻す台湾映画。本書は朝日新聞元台北支局長が映画という窓を通して台湾を覗き込んだ「台湾論」である。「日台」や「外省人」「格差」など、今の台湾社会を映し出す映画を紹介しながら、台湾社会のトレンドや現実を、監督や俳優のインタビューを交えながら描き出す。(2015)
「返校 言葉が消えた日」2019年
「刻在你心底的名字(君の心に刻んだ名前)」2020年
「我們的青春,在台灣(私たちの青春)」2017年
『KANO~1931海の向こうの甲子園~』予告編 2014年
「湾生回家」2015年
「あの頃、君を追いかけた」2011年
「セデック・バレ」2011年
「海角七号 君想う、国境の南」2008年
「青梅竹馬(台北ストーリー)」1985年
「悲情城市」1989年