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コロナ感染拡大に立ち向かう台湾

  毎日午後2時から始まる中央コロナ対策本部の記者会見を見ています。今日は本土感染266人、校正回帰(過去感染者数増)89人、十分減少している訳ではありませんが、警戒3級に伴う台湾人の行動の劇的変化による減少傾向は明瞭に示され始めてきたのではと感じます。

  中華航空のパイロットの感染、パイロット宿泊ホテルの管理不備、そして、ウイルスは台北の萬華地区に移り、そこから感染が全土に広がりました。5月19日に国内感染者が267人になった日、台北市・新北市に加え、台湾全土が警戒レべル3級に引き上げられました。

  私が住んでいる新竹を見る限り、その日を境に、住民の行動は劇的に変わりました。夜、道を歩く人は殆どいなくなり、自主的なロックダウンに近い状況です。在宅勤務移行が増えた為か車も激減し、通勤時間も半減しました。

  ITの活用も迅速です。政府は、23日から数日でショートメイルを活用した「実聯制」システムを開発し、一両日で新竹含む全土のコンビニやショッピングセンタ―などに導入されました。このシステムは店舗に入る場合、QRコードを読み取り、本人確認を行い、SMSが自動的に立ち上がり送信キーを押すだけで、その時間・場所が政府サーバーへ送られ、感染者との近接接触がないか確認します。一連の作業は10秒もいりません。毎晩、登録した「台灣社交距離」というアプリには「あなたは今日は確診者との接触はありませんでした」との連絡が入ります。

  5月25日からは街のすべての食堂で食事は禁止、外帯(食べ物持ち帰り)のみ。室内5人超、室外10人超の集まりは禁止。マスクをしていないと罰金3000元(約1.1万円)以上。もちろん、テレビではこうした動きの中の一部トラブルも報道されていますが、総じて、台湾人全体が一体感をもって、このコロナ感染拡大と戦いの状況を受けれ入れているように感じます。


  「ものの見方が行動を決定する」事が明瞭に表れています。台湾の大半の人達も政府も、この状況を、完全に「危機(一種の戦争状態)と認識」し、危機として対処し、協力しているようにみえます。


  台湾の近時の感染拡大をもって、「鉄壁の防疫」が失われたとの論調もありますが、わたしには、全体として、台湾の人たちの、この危機に立ち向かう強い意識と行動を感じます。今回の敵は、イギリス型ウイルスで、従来型に比べ感染力が強い分手ごわいですが、もし現在進行中の行動変化で抑え込みに成功したら凄いと思うし、成果を上げてほしいと心から思います。相手が手強い分、ワクチンの力も必要です。諸処の理由でワクチン接種遅れがありましたが、今後、急速なワクチン確保及び迅速な接種体制が組まれると期待しています。


 台湾で暮らしていて思いますが、台湾人は「まずはやってみよう」という性向が強いと感じます。また周りもそれを邪魔したり、抑えこむ事もありません。

 ある運動教室の先生が、警戒3級になった為、在宅でネットで教え始めました。初めの数回は素人の設定の為、使えない見れれないものでしたが、数回目からは、誰かの支援もあったのかと思いますが、見栄えも雰囲気もぐんと良くなりました。走りながら、人的ネットワークを発展させながら、改善していきます。ビジネスも似た感じが強いです。IT活用も走りながら改善していく、そのスピード感を感じます。


  外では雨が降り始めました。慈雨です。水不足に伴う、来週からの計画断水は行われるかもしれませんが、暫く梅雨前線が新竹上空に留まる事を願います。そして、今日5月30日が、コロナとの闘い、水不足に対する転換点になることを願うしだいです。(新竹市Hさん 5/30)


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